2020年06月02日

「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」のインストール、Windows10とのデュアルブート化

1. 基本的なOS構成設計
Inspiron14はWindows10プリインストールモデル、記憶領域は「SSD 128GB」+「HDD 1TB」で、最初は以下のようなかたちになっています。

「SSD 128GB」:起動ディスク、Windows Boot Manager -> Windows10起動。
「HDD 1TB」:データ領域。

今回は、「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」をインストールして、「Windows10 Home 64bit」とのデュアルブート環境を構築します。
hatakazuは自宅では基本的にLinuxしか使わないので、デフォルトでUbuntu20.04が立ちあがるかたちにしておき、必要なときだけWindows10を起動できればO.K.です。
そのため、以下のような設計としました。

「SSD 128GB」:Windows Boot Manager -> Windows10起動。
「HDD 1TB」:起動ディスク、GRUB -> Ubuntu20.04起動。Windows10と共有するデータ領域。

GRUB画面でWindows Boot Managerを呼びだすことができるので、Windows10が必要な場合はそこから起動、通常は「Enter」キー押下によって(もしくは一定時間経過後に自動的に)Ubuntu20.04が立ちあがる仕様です。
この設計にしたおおきな理由は、「HDD 1TB」のUbuntu20.04環境が「SSD 128GB」のWindows10環境に依存してないため、Ubuntu20.04がわの設定変更やOS再インストールなどのさいにWindows10がわからなんの制約も受けないことです。
場合によっては、「HDD 1TB」を取りはずしたり交換したりしても、Windows10はまったく問題なく起動するわけです。
その意味で、非常に自由度が高く、hatakazuのようにいろいろ遊んでみたいひとにとっては最適なデュアルブート構成になっていると思います。
あらかじめWindows10上で

・回復ドライブの作成:「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「回復ドライブの作成」
・高速スタートアップの無効化:「コントロールパネル」→「ハードウェアとサウンド」→「電源オプション」→「システム設定」から「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリック、「高速スタートアップを有効にする」のチェックをはずして設定を保存
・Ubuntu 20.04をインストールするスペースの確保:「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ハードディスクパーティションの作成とフォーマット」

はすませておきます。
記憶装置は「SSD 128GB」+「HDD 1TB」なので、Linuxをインストールする領域として、「HDD 1TB」上におよそ700GBを確保しました。

2. 「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」インストール用USBメモリの作成
Ubuntu Japanese Team」サイトから「Ubuntu Desktop 日本語 Remixのダウンロード」ページへいき、最新の長期サポート版日本語対応バージョン「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」のイメージファイル「ubuntu-ja-20.04-desktop-amd64.iso」を取得します。
イメージファイルをダウンロードしたディレクトリへ移動して、USBメモリを挿入したあと、以下のコマンドでUSBメモリのデバイス名を確認します。

$ sudo fdisk -l


ハードディスク一台の構成であれば、USBメモリは「/dev/sdb」などに割りあてられていることが多いと思います。
USBメモリに余計なパーティションが設定してあると、インストールイメージを書きこむさいに失敗することがあるので、あらかじめパーティション構成を確認しておきます。

$ sudo fdisk /dev/sdb


「d」コマンドで既存パーティションを削除、「n」コマンドで新規パーティションを作成、USBメモリ全体をひとつの基本パーティションにしておきます。
イメージを書きこむためにはddコマンドを使用しますが、「if」オプションで対象となるイメージファイルを、「of」オプションで書きこみ先のデバイスを指定します。

$ sudo dd if=./ubuntu-ja-20.04-desktop-amd64.iso of=/dev/sdb


これで「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」インストール用USBメモリができました。

3. 「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」インストール
コンピュータを再起動して、Dellのロード画面が表示されているあいだに「F2」キーを押し、Setup Utilityを起動します。

・「Secure Boot Enable」項目をひらいて、「Disabled」を選択する。
・「Fastboot」検査をスキップしない設定にする。初期値のままでO.K.だった。
・「CSM」項目が存在しない。存在する場合は有効化しておく必要があると思う。
・「Virtualization」初期値で有効化されていたが、あえて無効化する必要もないので、そのままにした。Winsows10上で「VirtualBox」などの仮想化環境を使う場合は、有効化されていることを確認する。
・「POST Behavior」→「Fn Lock Options」にて、「Fn lock」にチェックをいれて、「Lock Mode Disabled/Standard」を選択する。

ここまでの設定を保存してUSBメモリを挿入のうえInspironを再起動し、「F12」を押下してBoot Menu画面を開いて、挿入したUSBメモリからブートします。
まずUSBイメージのファイルが壊れてないかチェックが走りますが、二度目以降は「Ctrl」+「C」キーを押してスキップすることができます。
表示される画面で「Ubuntuを試す」オプションを選択、デスクトップが表示されるところまでいけば、Ubuntu20.04がこのコンピュータ上で問題なく動作することが確認できたということです。
デスクトップ上にある「Ubuntu 20.04 のインストール」アイコンをダブルクリックして、インストールを開始します。
インストール手順は、たいていのLinuxディストリビューションでだいたいおなじような流れになっていますが、Ubuntu20.04の場合はとくにかんたんです。
ただし、Windows10とのデュアルブートにする場合は、「インストールの種類」画面ですこし気をつけないといけません。
「それ以外」ボタンにチェックをいれて「続ける」をクリック、パーティション設定画面へすすみます。
Ubuntu20.04をインストールする領域として「HDD 1TB」上におよそ700GBを確保したので、そのうち15GBていどを「swap area」に、残りをすべて「/」に割り当てることにします。
そしてブートローダは「HDD 1TB」のMBRにインストール、Setup Utilityで優先起動ドライブに設定して最初にGRUBが起動するようにし、必要なときだけGRUBからWindows Boot Managerを選択して「SSD 128GB」のWindows10を起動する設計でした。
そのため、「インストールの種類」画面では、最終的に以下のようなパーティション構成になります。

/dev/sda1 ntfs 300GBくらい(Ubuntu20.04とWindows10で共有するデータ領域)
/dev/sda2 ext4 / 680GBくらい
/dev/sda3 swap 15GBくらい

ブートローダをインストールするデバイス
/dev/sda


Windows10がプリインストールされている「SSD 128GB」は、「/dev/sdc」として認識されていますが、これにはまったくさわらずそのままにしておきます。
「インストール」をクリックすると、タイムゾーンやキーボードやユーザの設定をへて、インストールがはじまります。
インストールが終わったら、インストールメディアを抜いてから再起動するように指示されるので、UBSメモリを取りはずしてから「Enter」キーを押下してコンピュータをリブートさせます。
起動時に「F2」キーを押してSetup Utility画面を開き、「HDD 1TB」を優先起動するよう指定します。
それによってまずGRUB画面が開くようになるので、GRUB画面でUbuntu20.04(デフォルト)とWindows10(Windows Boot Managerを指定)を選択起動できる、設計どおりの仕様を実現したことになります。
Ubuntu20.04を起動、オープニング画面で登録したユーザを選んで設定したパスワードを入力すれば、Ubuntu20.04のデスクトップがあらわれるはずです。

4. 「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」インストール後の設定
「Ubuntu 20.04 LTS 日本語 Remix」をインストールしたあと、hatakazuの使用形態にあわせて環境をととのえた部分を、以下に列挙しておきます。

・時刻設定
Windows10とのデュアルブート環境では、標準ではUCTとなるUbuntu20.04の時計を、Windows10とおなじ現地時間に設定する必要があります。
UCTのままだと、Windows10とUbuntu20.04をいったりきたりするたびに、時計がどんどんずれていってしまうからです。
以下のコマンドを実行することで、「/etc/adjtime」が作成されて、Ubuntu20.04を現地時間で動かすことができます。
UCTにもどすときは、最後の「1」を「0」にして、おなじコマンドを実行すればO.K.です。

$ sudo timedatectl set-local-rtc 1


・ターミナル
「Ctrl」+「Alt」+「T」で端末が開くので、ランチャにあらわれたアイコンを右クリックして、ランチャに固定しておきます。

・スーパーユーザのパスワード設定
以下のコマンドを実行し、必要になる場合にそなえて、あらかじめスーパーユーザのパスワードを設定しておきます。

$ sudo passwd root


・設定画面
dock位置変更、アイコンサイズ変更、タッチパッドのエッジスクロール有効化、など必要におうじて。

・Javaランタイムのインストール
せっかくなので、ランタイムをふくむ「Java Development Kit」をまるごとインストールしておきます。
Java SE Development Kit 14 Downloads」ページから「jdk-14.0.1_linux-x64_bin.tar.gz」をダウンロード、解凍して「/usr/lib/jdk-14.0.1」に設置します。

$ tar xzvf jdk-14.0.1_linux-x64_bin.tar.gz
$ sudo cp -r jdk-14.0.1 /usr/lib/jdk-14.0.1


そのあと、エディタで「~/.bashrc」に以下二行を追記して、パスをとおしておきます。

export JAVA_HOME=/usr/lib/jdk-14.0.1
export PATH=$PATH:$JAVA_HOME/bin


「$ java -version」コマンドを実行して、バージョン情報が正しく表示されれば、パスの設定はO.K.です。

・「google-chrome-stable」インストール
パソコン版Chrome」サイトで「Chromeをダウンロード」ボタンを押し、「64 bit .deb (Debian / Ubuntu 版)」を選択してから、「同意してインストール」ボタンを押します。
「google-chrome-stable_current_amd64.deb」ファイルをダウンロードしたら、ダウンロードしたフォルダへ移動して、以下のコマンドを入力してインストールします。
ターミナルから「google-chrome-stable」コマンドで起動できるようになるので、ランチャにあらわれたアイコンを右クリックして、ランチャに固定しておきます。

$ sudo apt install ./google-chrome-stable_current_amd64.deb


--別法--
$ sudo sh -c 'echo "deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main" >> /etc/apt/sources.list.d/google.list'
$ sudo wget -q -O - https://dl-ssl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | sudo apt-key add -
$ sudo apt update
$ sudo apt install google-chrome-stable

--

「google-chrome-stable」を起動したときに、「NSS」の更新を要求するエラーメッセージが出た場合、要求されたパッケージをインストールすれば起動できるようになります。

$ sudo apt install libnss3


・「exfat」フォーマット対応
exfat形式のデバイス(SDカードなど)をあつかえるよう、必要なパッケージをインストールしておきます。

$ sudo apt install exfat-fuse exfat-utils


たとえばSDカードのデバイス名が「/dev/sd」だとしたら、「mkfs.exfat /dev/sd」コマンドで、SDカードをexfat形式でフォーマットできるようになります。

・「MTP」対応
Android端末とのMTP接続には、MTP関連のファイルをまとめてインストールします。

$ sudo apt install mtpfs mtp-tools gmtp


・「7z」対応
このごろサイズの大きいファイルを配布するのに、「7z」形式が増えてきているので、それに対応する「p7zip」パッケージをインストールします。
これにより、「$ p7zip -d xxxxx.7z」コマンドで「7z」形式のファイルを解凍できるようになります。

$ sudo apt install p7zip p7zip-full


・パッケージ管理ソフト「synaptic」
以下のコマンドでインストール、「$ synaptic」コマンドで起動して、これもランチャに固定しておきます。

$ sudo apt install synaptic


・音楽管理ソフト「gtkpod」
初代iPod Shuffleに音楽ファイルを転送するため、「gtkpod」をインストールします。

$ sudo apt install gtkpod


初代iPod Shuffleが自動的に認識されないときは、「synaptic」を起動して、初代iPod Shuffleの認識を妨げている「libgpod-common」を削除してやればO.K.です。
iPodが認識されているのに「gtkpod」にロードできない場合は、一度iPod内のファイルをすべて削除してから「gtkpod」へつなぎ、「Tools」 -> 「Create iPod's Directories...」でiPod内のディレクトリを再構築する必要があるかもしれません。

・組版環境「texlive」および楽譜組版パッケージ「MusiXTeX」

$ sudo apt install texlive-lang-japanese texlive-music


・エディタ「emacs」

$ sudo apt install emacs emacs-mozc


・「emacs」で使うフォント

$ sudo apt install fonts-takao-gothic fonts-takao-mincho fonts-takao-pgothic
$ sudo rm /etc/fonts/conf.d/65-fonts-takao-*


・「skype」インストール

skypeをダウンロード」ページの「デスクトップ用skype」から「Skype for Linux DEBをダウンロード」を選択し、Ubuntu用インストールファイル「skypeforlinux-64.deb」を取得して、aptコマンドでインストールします。
インストール後は「skypeforlinux」コマンドで起動できます。
「Ubuntu Software」からインストールできる「skype」アプリケーションは、現時点で日本語でのチャットができないようなので、上記インストールを実行するのがおすすめです。

$ sudo apt install ./skypeforlinux-64.deb



参考ウェブページ一覧表(順不同)

http://www.dell.com/support/home/jp/ja/jpdhs1/product-support/product/inspiron-14-7472-laptop/diagnose
http://www.dell.com/support/manuals/jp/ja/jpbsd1/inspiron-14-7472-laptop/inspiron-14-7472-servicemanual/inspiron-14-7000-サービスマニュアル
https://itsfoss.com/install-ubuntu-1404-dual-boot-mode-windows-8-81-uefi/
https://www.g104robo.com/entry/ubuntu-dualboot-win10-uefi
https://hnakamur.github.io/blog/2018/03/23/ubuntu-17.10-windows10-dual-boot/
posted by hatakazu at 19:24| Comment(0) | Linuxとか | 更新情報をチェックする
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