今回の出張にはおもにふたつの目的がありましたが、そのうちのひとつは、オランダのグループ会社の製品セミナーに出席することでした。
オランダのグループ会社からひとり、そのパートナー会社からひとり、合計ふたりのオランダ人と一週間いっしょにすごしています。
今日メインの製品セミナーが終わり、お客さんも招待して夕食会が開催されたのですが、その席上オランダ人の特徴はなにかという話題になりました。
ヨーロッパにはキリスト教を背景として広い意味で共通の文化があり、そのなかでとりわけオランダ人にあてはまる(たとえばドイツ人との比較で)特徴的な性質というものがあるのかどうか、というような話の流れでした。
ふたりによれば、オランダ人はおそらく世界でもっとも率直に自分の考えを述べる民族で、組織の階層構造や相手との関係にあまり左右されることなく、いつも直接的な言葉ではっきりと意見を表明するということでした。
それは(たとえばアジア人との比較において)欧米人の一般的な特徴かと思っていたのですが、それでも国によって程度はおおきくことなり、かれらの主張するところではオランダ人はなかでも非常に率直な部類だそうです。
まったく知らなかったので、おもしろく話を聞きました。
ところで、オランダでは安楽死が法制化されており、この問題について(外国人が安楽死できる仕組みをもつスイスとならんで)もっともすすんだ意識をもつ国でもあります。
「自分で自分の最期を決める権利」「人生の最期の瞬間まで自分でいる権利」といえばふつうのことのように聞こえますが、社会としてそれを実現する仕組みをつくるのはまたべつのことで、日本でもさまざまな価値観が衝突しておおくの議論をよんでいます。
個人的な賛否をたずねるのは(とくに欧米では宗教的な背景もあって)むずかしいのですが、一般論として話をした範囲では、自己決定権を基本とする安楽死の議論とオランダの率直な国民性とは親和性が高いのかもしれないと感じました。
2018年08月22日
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